日々是〆〆吟味

自分で考えていくための参考となるお話や本の紹介を目指しています。一番悩んだのは10歳過ぎだったので、可能な限りお子さんでもわかるように優しく書いていきたいですね。

本-哲学

アイデンティティとはその意味をわかりやすく簡単に言うならば人間の精神をまとめあげる機能である ~種々雑多な意味ある情報を〝この私〟によってばらけないようにまとめる精神機能

アイデンティティとはその意味をわかりやすく簡単に言うならば人間の精神をまとめあげる機能である ~種々雑多な意味ある情報を〝この私〟によってばらけないようにまとめる精神機能 エリクソンのアイデンティティ 【エリクソン『幼児期と社会』】 アイデン…

事実とは異なる意味の現れ方:事実を超えて仮定される意味概念 ~人間の精神の事実からなるメカニズムと、あたかも本当にあるかのような〝私は私〟に対する想像力

事実とは異なる意味の現れ方:事実を超えて仮定される意味概念 ~人間の精神の事実からなるメカニズムと、あたかも本当にあるかのような〝私は私〟に対する想像力 人間の精神にオリジナリティはあるの? 外から与えられ形作られ、組み合わせにより新しいもの…

人生の選択としての可能性と宿命:もしくはヘーゲルにおける無限と有限 ~人間は無限なものとして可能性が開かれているが、何者かになることによって有限な存在となり、そして有限なものを積み重ねていくことで再度無限な存在となる

人生の選択としての可能性と宿命:もしくはヘーゲルにおける無限と有限 ~人間は無限なものとして可能性が開かれているが、何者かになることによって有限な存在となり、そして有限なものを積み重ねていくことで再度無限な存在となる 人間の人生と選択 【小林…

オリジナリティの意味する偶然的結果としての〝この私〟と必然的人生としての宿命 ~決して一致しない個々の人間精神を越える唯一の存在として認識してみなされる〝この私〟

オリジナリティの意味する偶然的結果としての〝この私〟と必然的人生としての宿命 ~決して一致しない個々の人間精神を越える唯一の存在として認識してみなされる〝この私〟 個人というもののオリジナリティ 【エリクソン『自我同一性』】 決して一致しない…

オリジナリティは何か、という同じ精神の形成過程をへる個人としての問題 ~みんな同じ人間精神のメカニズムと具体的な個別性

みんな同じ人間精神のメカニズムと具体的な個別性 ~同じ精神の形成過程をへるならば個人としてのオリジナリティは何かという問題 人間としての精神にそそがれるもの 【カント『純粋理性批判』】 人間みな同じの精神メカニズム? 【ヨブ記】 同じ人間の中の…

物事の捉え方を変えることが難しいように自分の見方に縛られる ~自分の観点の固定化と、状態や関係性と共に変化する見方、ひとつの対象に対する複数の見方

物事の捉え方を変えることが難しいように自分の見方に縛られる ~自分の観点の固定化と、状態や関係性と共に変化する見方、ひとつの対象に対する複数の見方 私たちは同じものを同じように捉えるのか 状態によって受け取り方が変わる 関係性の変化にともなう…

みんな一緒の人間観として外部より与えられる経験により形成される精神の複合性 ~精神は外から情報を得るがたとえ同じものから得ても一つだけでなく、また得たものは混ざり合って他と一致しない

みんな一緒の人間観として外部より与えられる経験により形成される精神の複合性 ~精神は外から情報を得るがたとえ同じものから得ても一つだけでなく、また得たものは混ざり合って他と一致しない みんな共通という普遍性 得られるものは経験から 【ロック『…

 自分と同じ人間である理由から逸脱した者への偏見と差別される社会階層を超える普遍的な人間観の意味 ~精神を形成する同一性と同一性の中でおさめてしまう人間観の危険性

自分と同じ人間である理由から逸脱した者への偏見と差別される社会階層を超える普遍的な人間観の意味 ~精神を形成する同一性と同一性の中でおさめてしまう人間観の危険性 別個の精神と同じ精神 〜異なるグラスとそそがれる同じコーラ 個人を超えた共通のも…

人間の精神が形成される根本的な考え方となるイデアや神と経験論 ~目の前のものを超えて与えらるものと目の前のものから与えられるもの

人間の精神が形成される根本的な考え方となるイデアや神と経験論 ~目の前のものを超えて与えらるものと目の前のものから与えられるもの 外から与えられる人間の精神 神やイデア 全知全能の創造主としての神 〜人々の断絶も神はすべて知ることができる 【ト…

人間を形成している同じものから中身のある人間へと至る無数の混ざりあうもの ~交換できることのない個人個人としての人間と混ざりあうものの結果として出来上がる個人

人間を形成している同じものから中身のある人間へと至る無数の混ざりあうもの ~交換できることのない個人個人としての人間と混ざりあうものの結果として出来上がる個人 元のものと同じものと違う存在 交換不可能なものとしての個々人の存在 【君の名は。】 …

同じ条件としての人間集団と個別な個人としての人間存在 ~人間はそれぞれ別でも中身は同じものを与えられているかもしれないが、それでも個々は別の存在

同じ条件としての人間集団と個別な個人としての人間存在 ~人間はそれぞれ別でも中身は同じものを与えられているかもしれないが、それでも個々は別の存在 個々の存在とそれぞれの条件 〜グラスと中身の違い 同一的条件と個々の存在の独立性 〜中身が同じだと…

断絶され独立した個人と似た人としての我々という集団 ~個人主義/集団主義という個人と集団の人間観の変遷とその結果得られ当たり前となった認識

断絶された各個人と同じような我々 ~個人と集団の人間観の変遷 断絶された個人と同じような我々 【柄谷行人『探究』/デカルト『省察』】 個人と全体/集団の人間観 人と違う私 〜演出される特別な存在 共同体と集団主義 キリスト教的人間観と近代的人間観 〜…

自由の原則となる、私の自由はあなたの自由を守るという自他ともに認める意味がある自由 〜個人主義と他人の迷惑と自由が許されるために必要とされる原理原則

個人主義と他人の迷惑 ~私の自由はあなたの自由を守ります 違うあなたと私と、人間みな同じ 【作田啓一『個人主義の運命』】 個人主義と普遍主義 他人への迷惑と個人主義 【ブルーム『反共感論』】 迷惑でなければ放っておけ? 〜自分の自由を守るためには…

他者の主観的認識と断絶と共有により見える人の姿 ~別存在としての私とあなたと私の主観的な像としてのあなたの姿

あなたは私に見えるひとつの姿だけど… 〜他者の主観的認識と断絶と共有 別存在としての私とあなた あなたは私の主観的な像 あなたは私の思う姿のままではいられない 【アリストテレス『政治学』/山川偉也『哲学者ディオゲネス』/ラス・カサス『インディオは…

私が苦しい理由の特別視により理解しなくなる人の苦しみという問題 ~人の心はわからないから自分の苦しみほど他人は苦しんでいないと隠されてしまう他者の苦しみ

〝この私〟の苦しみにより見えなくさせる他者の苦しみ ~私の苦しみを叫べば、あなたの苦しみは消える。私の苦しみの具体性と他者の苦しみの類型化 苦しみとその理由 〜しかし理由はわからないこともある 【ヒューム『人性論』『人間本性論』】 他者と身内と…

人間の認識能力の限界としての苦しみから解放されることと理解 ~社会の諸関係の複雑さに対する自己の論理的思考から導き出せる答えの境界線

〝私〟の苦しみと人間の認識能力の限界 〜わからない、苦しい!そんな思いは人間の理解の限界を越えたところからやってくる? 日常の苦しみや愚痴 【ベイトソン『精神の生態学』】 見えない組織の必然性 【ウェーバー『官僚制』/カフカ『審判』/ベケット『ゴ…

なぜ私だけが苦しむのかという問題と解明されない世界の謎としての苦しみの原因やメカニズム ~苦しい私の人生と、陳腐化されて理解されてしまう逆転

〝私〟の苦しみとその受け入れられ方 〜苦しい私の人生と、陳腐化されて理解されてしまう逆転。私の苦しみは理解されない! 社会に雁字搦めな〝この私〟 〝私〟を叫べば芸術か? 【岩野泡鳴『泡鳴五部作』】 人生の構造/類型的受け入れられ方 苦しみを叫ぶだ…

社会と私の葛藤と戦う意味としての〝私〟表現 ~苦悩する感情の吐露としての私語りとその原因を探す格闘と向き合わないことによるブラックボックス化という隠蔽

社会と私の格闘としての〝私〟表現 ~苦しいのをわかるためにも向き合わなくちゃだめ? 社会と〝この私〟 【アリストテレス『政治学』】 〝私〟を描けば表現か? 苦悩の吐露とその源泉への格闘 【中村光夫『風俗小説論』】 苦悩との格闘の消去 〜ブラックボ…

私の存在意義となる表現と諸関係の織物となる意味 ~世界の中の自分を表現する作品世界の密度としての架空世界と現実社会の模倣世界

がんじがらめに絡めとられた諸関係と作品世界 ~〝私〟はいったいどこに存在しているの? 具体的なもの=諸関係の束の中心みたいな作品? 【ハイデガー『存在と時間』】 がんじがらめに絡めとられた諸関係と、その表現 いちから創られた作品世界とは? トール…

私の居場所の存在しない表層的な理解を示す構造/類型的世界 ~フィクションにおける表現のパターン認識から転用された現実認識より行われる人間に対する類型的理解による無理解と無神経な人の態度

〝私〟の在り方と構造/類型的世界 ~苦しむのはこの私だから? 構造や類型的でない具体的な作品? 【プロップ『昔話の形態学』/東浩紀『動物化するポストモダン』】 いじめとその構造/類型的現象 【山口昌男『いじめの記号論』】 唯一無二の〝この私〟に起こ…

空虚な日本と日本文化の世界化と世界から見た日本独自の文化となるヘンテコさ ~太古まで遡る歴史観とは異なる歴史認識の違いと大思想による体系化の欠如による空虚さ

からっぽなものと日本的なもの? 三代前の歴史観 【史記/万葉集】 【柳田國男全集/折口信夫全集】 大思想と地理的条件 【アリストテレス全集/中論】 外国人から見た日本の文化って? 【ロラン・バルト『表象の帝国』】 前回のお話 https://www.waka-rukana.c…

不死身なキャラクターの持つ虚無の意味と邪魔とみなされ抹消される特定人物の持つ具体性 ~キャラクターと人間とからっぽさと自我の投影

キャラクターと人間とからっぽさと自我の投影 ~わかってくれるのは、からっぽだから? 具体性と人間 【ハイデガー『存在と時間』/サルトル『存在と無』】 不滅としてのキャラクター 【小池一夫『キャラクターはこう動かす』/長谷川町子『サザエさん』/臼井義…

キャラクターの虚構性の意味および価値と人物の自我投影先問題 ~スター/タレントのスキャンダルによるファンへの裏切り=自我投影の拒絶と決して裏切らない具体性がない完全虚構のからっぽの存在=キャラクターの利点

自我投影先としての人物とキャラクター ~あのキャラは裏切らない スターと自我投影 【テレビ・タレント人名事典】 具体的人物としてのスターたち 【モラン『スター』】 具体的と自我投影 からっぽさと自我投影 人間は具体的を必ず持つ 【サルトル『実存主義…

自分探しの旅の意味となる人間の成長と近代/未開社会における成長の境界線の有無と確立した自我の探求 ~哲学問題としての自我の探究と消費社会の中でパッケージ化された商品としての自分探しの旅

人間の成長と近代/未開社会の成長の境界線と自我の探求と自分探し ~自分探しでカリスマ(暗示者)を求めてるのが群衆状態? 人間の成長と自我の確立 【ウィトゲンシュタイン全集『哲学探求』】 未開社会の成長と通過儀礼 【ヘネップ『通過儀礼』】 近代社会と…

自我形成の時期と自我喪失する群衆状態の意味と類似の可能性 ~人間の精神における自我の確立と喪失時に現れてくる他者依存/カリスマへの自我投射

自我の形成と群衆における自我喪失 ~我を失う/作るっていうのは似てること? フロイトの群衆と自我 【フロイト『自我論集』】 【ル・ボン『群衆心理』】 自我の形成と人間の精神 【ヘーゲル『精神現象学』】 思春期と自我の確立 新しい自我モデルの対象者の…

フロイトの無意識の捉え方と人間精神の理性や感情の不合理と社会の不条理/不合理の類似性 ~よくわからないものに突き動かされる人間の精神と社会の動き

フロイトの無意識の捉え方と人間精神の理性・不合理と社会の不合理の類似性 ~よくわからないものに突き動かされる人間の精神 ル・ボンとル・ボン以外の群衆理解 【ル・ボン『群衆心理』】 フロイトと無意識 【フロイト『精神分析学入門』】 【フロイト『自…

大衆と群衆の違いと類似の8つの特徴一応まとめ 〜具体的な人間ではなく社会的現象かつ概念であり、集団であることから個々人へと影響し個人を失わせる

大衆と群衆の違いはどのあたりにあるのだろうか 〜似てるようで違うような… 1.具体的な人間を指すものではない。 【柄谷行人『探究』】 2.社会的な現象である。 【デュルケーム『社会学的方法の基準』】 3.社会的な現象を規定する概念である。 【ドゥルーズ/…

人が集まる群衆と群衆化される事によって群れる人に起こる群集心理への変化 ~具体的に集まった人々の集団とは異なる、群集心理を持つ現象へと変貌した我を忘れた群れる人【ル・ボン『群衆心理』】 

人々の集まりとしての群衆と、群衆化することにより変化する群衆心理 ~人が直接集まってなくても群衆なの?群衆の問題は人が群れ集まることよりも、それにより変化する心理が問題だ、ということらしい 群衆とは具体的に集まった人々のことだろうか? 【オル…

人々の群衆化の問題と対策という難問 ~集団の流れに身を任せることにより我を忘れることから逃れ自分の身を守ることは可能か【ル・ボン『群衆心理』】 

群衆という問題と対処策の難問 〜これは解決出来るような問題なのだろうか 群衆の特徴 【ル・ボン『群衆心理』】 群衆化の問題 群衆に対置されるものはあるか 〜大衆における貴族/エリートに類するもの 【オルテガ『大衆の反逆』】 対処策なき難問か? 【デ…

フランス革命を起こす原動力となった群衆の歴史的意義とは ~意図しない歴史の変化の原因となった群衆の研究や分析の要求と必要性【ル・ボン『群衆心理』】

群衆の持つ歴史的意義 〜革命のきっかけとその世界史的意義 歴史的現象としての群衆 【ル・ボン『群衆心理』】 【オルテガ『大衆の反逆』】 フランス革命と群衆 【池田理代子『ベルサイユのばら』】 【ルフェーヴル『革命的群衆』『1789ーフランス革命序論』…