日々是〆〆吟味

自分で考えていくための参考となるお話や本の紹介を目指しています。一番悩んだのは10歳過ぎだったので、可能な限りお子さんでもわかるように優しく書いていきたいですね。

表現の話

自我像の明確な意味の不明瞭さと複雑な現代社会ゆえの自我代替システム ~何者でもない者が、何者かであるように見せ、何者かになる作家/スターの社会機能

複雑な現代社会と自我代替システム ~あの人みたいになりたい、とっても素敵! 複雑な現代社会 自我の代替者としてのスターやフィクション フロイトとフィクション 【フロイト著作集3『文化・芸術論』】 【小林秀雄『初期文芸論集』】 何者でもない者が、何…

タレントの存在意義となる現代社会における自我の代替者/投射対象としてのスター ~私の代わりとなるカリスマ(俳優,歌手,スポーツ選手)を生み出し続け機能する芸能界という社会システム

わたしの代わりの誰かさん〜現代社会と自我の代替者 現代社会と自我のゆくえ 【フロイト『自我論集』】 自我(私?)の代わりの誰かさん 【テレビ・タレント人名事典】 それぞれの分野のカリスマ・スター 【モラン『スター』】 時代と共に変わり、新しく現れる…

能力と質の担保とフォロー体制:ネット世界の事務所や編集者の可能性と必要性 ~ネットという開拓地の将来の飽和状態と競争から起こりえる質の担保とトラブルからの自衛

質の担保とフォローの必要性 〜ネット世界の事務所や編集者の可能性と必要性 送り手と受け手のバランス 〜空白の余地と飽和状態 質の担保と飽和状態 〜競争の発生 【吉本隆明『情況としての画像』】 質の担保とそのフォロー 〜事務所や編集者 【松岡正剛『知…

小さな新しい自由で秩序がない無秩序状態の世界と、大きく古い既成の安寧秩序の世界。または文化における中心と周縁理論 ~トリックスター/道化師による世代交代と定着化の延々と続く繰り返し【山口昌男『道化の民俗学』『文化と両義性』】

新しい小さな自由=無秩序な世界と、旧い大きな既成秩序の世界 〜新しい世界から旧い世界の世代交代ってことでしょうか。でもまた新たな世界がせまる… 新しい世界と自由と実力 自由と無秩序 問わぬ参入者と、模索する無茶 小さな無秩序な世界と、大きな秩序あ…

新世界での新しいやり方ゆえの自由と、その仕事に必要な能力が高いための素地となる他分野での経験や教養と、能力の限界ゆえの重圧 〜先行者利益とは無関係な新世界の代わりに何も決まっておらず自分たちですべて考えて行動していかなければならない重圧

新しい世界と自由と重圧 〜誰もいないがなにも決まっておらず、自らでやり方を作っていく自由と重圧 新しい世界 〜誰もいないがなにも決まっていない 自分たちで考える必要のある、新しいやり方 【萩本欽一『なんでそーなるの!』】 【萩本欽一『「笑」ほど…

新しい分野の新しい世代による自分の世界 ~先行世代がいないことによって主導権を握ることが可能で優越感に浸ることも出来るファン層と支持される表現者

素人の時代の出演者と視聴者 〜新しい分野の新しい世代による自分たちの世界と、先行世代がいないことによって偉くなれる? 新しい世代とその住人 視聴者(ファン)としての新しい世界 ファン層の優越化 【吉本隆明『全マンガ論』】 【呉智英『現代マンガの全…

芸人の舞台からテレビへの移動と、今新しいネットへの移動から旧世界の状態への回帰の可能性 ~新天地への開拓者たちと成功者、成長の期待と飽和状態、熾烈な競争とプロの世界により帰結する旧態依然の実力者の世界への決着

テレビからネット/YouTubeへの変化と回帰的推移の可能性 〜素人と玄人、もしくは空白の余地と飽和状態の熾烈な競争 テレビの素人の時代とネットの素人の時代(前回のお話) 【吉本隆明『情況としての画像』】 敷居の低いネット世界 プロフェッショナルの参入 …

テレビとネットとYouTube:舞台芸人からテレビ芸人、YouTuber芸人へ 〜素人から大御所へと実力を身につけたかつての若者たちと新しい今の若者、更新されていく芸道の基準と旧世界の実力者の壁

テレビとネットとYouTube 〜素人の築いた圧倒的な実力のTV世界=芸の本道と、新たな素人の場たるYouTuber。もしくは古い素人の時代と、新しい素人の時代 大御所となった、素人と呼ばれたかつての若者たち 【吉本隆明『情況としての画像』】 虚名ではなく、確…

TVと80年代と素人の時代と新しいお笑い芸人/タレントの登場 〜街のあんちゃん(とんねるず、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、ヒロミ、森脇健児…:普通の人)がメディア(TV)に出るようになった【吉本隆明『情況としての画像』】

吉本隆明と80年代のTVと素人の時代 大衆の併走者としての吉本隆明 【吉本隆明『マチウ書試論・転向論』】 80年代と素人の時代 〜修得に長年かかる神技の芸と、いきなり出来る素人の芸 【吉本隆明『情況としての画像』】 【吉本隆明『ハイ・イメージ論』】 【…

遠い国の戦争と、フィクションの中の戦争 〜戦争の具体的な体験の記述/表現と戦争経験者のいなくなった時代の具体性からパターン化による安心への変質と変化【機動戦士ガンダム/SEED】

キャラ化=イメージ化した戦争とは 戦争の具体性とイメージ 富野由悠季の具体性 キャラ的キャラクターの悲惨な戦争 具体的な戦争からパターン化された戦争像へ 我が事から他人事へ 富野由悠季の『機動戦士ガンダムSEED』への発言例 気になったら触れて欲しい…

『ガンダム』における人物像の実存からキャラへの変化 〜学生運動と結びつく私小説的な実存的キャラクターと情報化社会によるイメージの実体化により生まれた表層的キャラクター【機動戦士ガンダムSEED】

『ガンダム』における実存とキャラクター 〜その時代背景との影響関係? 私小説的キャラクターの実存性 実存的キャラクターの社会的背景 〜60年代の学生運動 学生運動後と『機動戦士ガンダム』 情報化社会とイメージの実体化 内面のリアリティ 〜実存からキャ…

太平洋戦争経験後の『機動戦士ガンダム』とアフガニスタン・イラク戦争渦中の『機動戦士ガンダムSEED』のキャラクター像の比較考察 〜戦争を描く際の実存主人公とチート主人公という対比の差による戦争表現の違い

ガンダムにおける戦争表現について ガンダムという作品と商品 〜新世代のガンダム 新旧世代ガンダムの戦争表現 戦争利用される心優しきニュータイプ 遺伝子操作された超人的新人類コーディネーター 新旧世代の主人公像の差 気になったら見て欲しい作品 『機…

数学と芸術の関係性 ~線で遠近法を可能とした空間の数学化の意味と近代西洋絵画の独自性【クライン『数学の文化史』】

数学と芸術/遠近法の関係 〜ヨーロッパと近代絵画と遠近法 物を物としてだけ捉える空間の数学化 線と点としての空間 空間の数学化と遠近法 数学と芸術 気になったら読んで欲しい本 【クライン『数学の文化史』】 【ゴンブリッチ『芸術と幻影』】 【デカルト…

『伝説巨神イデオン』とトラウマになりそうな死の表現 〜当たり前に死ぬ人々と現実と虚構による表現のズレ(死に様もなく死亡していく…)【富野由悠季】

『伝説巨神イデオン』と死の表現 『伝説巨神イデオン』のあらまし 当たり前のものとしての死 現実と虚構の死 宇宙規模の死と再生 参考となる本 【伝説巨神イデオン】 【大塚英志,ササキバラゴウ『教養としての〈まんが・アニメ〉』】 【アリストテレス『詩学…

『機動戦士ガンダム』のテーマと意味、または挑戦、挫折と成功/栄光 〜ロボットアニメの世界観とガンダムキャラクターの人間観【富野由悠季】

『機動戦士ガンダム』の挑戦、挫折と栄光 〜屈託した人間を描いて 削ぎ落とされるロボットアニメの世界観 スポンサーの意向と作品の攻防 ふるわぬ人気 〜子どもを飛び越えてしまった作品 私小説としての『機動戦士ガンダム』 打ち切りと真の視聴者たち 参考…

『無敵超人ザンボット3』難民アニメとしてのトラウマ的テーマ ~または最終回におけるロボットアニメのお約束への富野由悠季の挑戦【富野由悠季】

難民アニメとしての『無敵超人ザンボット3』 構造的物語としてのロボットアニメ 〜型の踏襲と現実からの批判 富野由悠季の疑問 〜町は無事なのか? 設定の前提の矛盾を問題の焦点とする離れ技 日本文化と型の踏襲 参考となる本 【無敵超人ザンボット3】 【氷…

『海のトリトン』のピピ 〜子ども向けアニメに組み込まれた男女の姿【富野由悠季,手塚治虫】

『海のトリトン』のピピ 富野由悠季の『海のトリトン』 男女の物語としての『海のトリトン』 トリトン(主人公)を拒絶し続けるピピ(ヒロイン) ピピの事情 参考となる本 【手塚治虫『海のトリトン』】 【大塚英志,ササキバラゴウ『教養としての〈まんが・アニ…

スポンサーの意味とキャラクターグッズのビジネス展開と作品 ~ロボットアニメの制作費とスポンサーとしてのおもちゃ会社の意向と制作者の役割と葛藤

スポンサーとキャラクタービジネスと作品 〜制作費と売れることの狭間 ロボットアニメとおもちゃ会社 スポンサーと作品のちょっと嫌になりそうな関係 作品性と売り上げの葛藤 スポンサー主導と化したロボットアニメ 参考となる本 【山口康男『日本のアニメ全…

手塚治虫の倒産の危機とキャラクターグッズのビジネス展開 〜アニメ制作費(安い)のしわ寄せの苦境とスポンサーの意味

手塚治虫の危機とキャラクタービジネス 〜グッズ展開がないとやりくりも出来ないんですぅ〜 金のかかるアニメ事業 苦境に差し伸べられた手 キャラクタービジネスと手塚治虫の復活 キャラクターグッズとTVアニメ スポンサーとキャラクタービジネスと作品 参考…

手塚治虫あれこれ…原稿、締め切り、逃亡、執筆 〜手塚治虫の漫画の描き方と締め切り破りの逃亡癖に代筆デビューの可能性や漫画の置かれた状況

手塚治虫あれこれ 〜原稿、締め切り、逃亡、執筆… 手塚治虫と締め切りやぶり どんなところでも描く手塚治虫 権威に弱かった手塚治虫 〜悪書漫画の苦悩 穴あき原稿と代筆デビューのチャンス 〜当時の若手漫画家の様子 参考となる本 【手塚治虫『ぼくはマンガ…

手塚治虫とアシスタントと週刊連載 ~天才漫画家の多忙な仕事の手伝いとしてのアシスタントにより可能となった週刊連載地獄

アシスタントと週刊連載 〜手塚治虫が残したもの 手塚治虫の影響 超多忙の手伝いからのアシスタント制 アシスタント制と週刊連載と過酷な漫画家生活 天才基準で作られた制度の困難 参考となる本 【桜井哲夫『手塚治虫』】 【手塚治虫『ぼくはマンガ家』】 ア…

日本における手塚治虫のアニメと制作環境 〜人も金も機材もない工夫により生まれた日本のアニメ

手塚治虫と日本のアニメとその体制 〜人も金も機材もない工夫 アニメーションの原理 コマ数と動きのなめらかさ 苦境の日本版アニメーションの打開策 参考となる本 【みなもと太郎『まんが学特講』】 【手塚治虫『手塚治虫original』】 手塚治虫と日本のアニ…

手塚治虫とディズニーと日本のアニメ 〜アニメーションというひとつのアメリカ文化に憧れた日本人の作り上げた新しい文化

手塚治虫とディズニーと日本のアニメ ~ひとつのアメリカ文化に憧れた日本人 手塚治虫の憧れたディズニー ディズニーとアメリカ文化のアニメーション 手塚治虫の志 〜日本でもアニメーションを! 日本版アニメーションの無残さ 参考となる本 【手塚治虫『ぼ…

よくわからない異世界=異文化の社会制度の理解 ~言語と数学による本質的な理解の方法(付:橋爪大三郎『はじめての構造主義』/内田樹『寝ながら学べる構造主義』/レヴィ=ストロース『親族の基本構造』/フレイザー『金枝篇』)

言葉と数学による本質的理解 〜レヴィ=ストロースの交叉イトコ婚の場合を参考にしてみよう! 未開部族とフィールドワーク よくわからない未開部族の制度 未開部族の制度と現代数学 構造主義と数学と言語 参考となる本 【橋爪大三郎『はじめての構造主義』/内…

世界の本質と表現の方法 〜言葉の表現方法と数学による方法(付:ソシュール『一般言語学講義』/レヴィ=ストロース『野生の思考』/山口昌男『二十世紀の知的冒険』)

世界と本質的表現 〜世界って、どうやって本質的に捉えればいいんでしょうか 色々な文芸の違い 世界を本質的に捉えるには? 言葉によって捉える方法 数学によって捉える方法 言葉も数学的に捉える 参考となる本 【ソシュール『一般言語学講義』】 【レヴィ=…

エッセイと小説における観点/視点の違いと論述における世界の理解の違い 〜エッセイは私が主人公の小説だ(ちょっとちゃうやろ…)(付:モンテーニュ『エセー』/パスカル『パンセ』)

エッセイと小説や論述 小説と論述 〜世界への理解の仕方の違い エッセイの違いは? エッセイは書き手の視点で綴られる 参考となる本 【モンターニュ『エセー』】 【パスカル『パンセ』】 エッセイと小説や論述 ついでに小説とエッセイの違いについても少し考…

創作と論述 ~世界認識の共通性と表現や本質的理解の違い

創作と論述 〜周りの世界に対する表現の仕方が違う? 創作と描写 【モンテーニュ『エセー』】 論述と世界 創作と論述の違い 創作と論述 〜周りの世界に対する表現の仕方が違う? 創作と描写 創作は描写が入りますが、他の文芸ジャンルではまずありません。小…

言葉の表現におけるジャンル/分野の違い 〜小説、エッセイ、評論、論文の違い

言葉のジャンルの違い 〜小説、エッセイ、評論、論文…どこがどう違うんだろうか… 小説とはどんな表現か 書かれるもののジャンル性 書き手の立場の違い 参考となる本 【小谷野敦『評論家入門』】 【マルサス『人口論』初版/6版】 言葉のジャンルの違い 〜小説…

目に見える世界=空間と時間によって現れる言葉により起こる表現の分断 〜芸術表現によって変わる現実の姿(付:バルザック『ゴリオ爺さん』/山口昌男『山口昌男コレクション』『山口昌男ラビリンス』)

言葉と視覚世界 〜目に見えるものを言葉にすると世界は分断され置き換えられる? 恣意的な結合としての記号 小説と視覚世界 視覚=空間世界とその記号化 記号の並べ順=直線化 参考となる本 【バルザック『ゴリオ爺さん』】 【山口昌男『山口昌男コレクション…

言葉と時間 〜言葉の時間的連続性による時間芸術としての小説(付:レッシング『ラオコーン』/バルザック『ゴリオ爺さん』『従姉妹ベット』)

言葉と時間 〜レッシングを参考にしてみよう! 言葉の直線性=時間的 レッシング『ラオコーン』のお話 絵画=空間的芸術、小説=時間的芸術 描写による小説的時間の停止 小説的時間と直線性 参考となる本 【レッシング『ラオコオン』】 【バルザック『ゴリオ爺…