日々是〆〆吟味

自分で考えていくための参考となるお話や本の紹介を目指しています。一番悩んだのは10歳過ぎだったので、可能な限りお子さんでもわかるように優しく書いていきたいですね。

世の中の話-社会

自我像の明確な意味の不明瞭さと複雑な現代社会ゆえの自我代替システム ~何者でもない者が、何者かであるように見せ、何者かになる作家/スターの社会機能

複雑な現代社会と自我代替システム ~あの人みたいになりたい、とっても素敵! 複雑な現代社会 自我の代替者としてのスターやフィクション フロイトとフィクション 【フロイト著作集3『文化・芸術論』】 【小林秀雄『初期文芸論集』】 何者でもない者が、何…

タレントの存在意義となる現代社会における自我の代替者/投射対象としてのスター ~私の代わりとなるカリスマ(俳優,歌手,スポーツ選手)を生み出し続け機能する芸能界という社会システム

わたしの代わりの誰かさん〜現代社会と自我の代替者 現代社会と自我のゆくえ 【フロイト『自我論集』】 自我(私?)の代わりの誰かさん 【テレビ・タレント人名事典】 それぞれの分野のカリスマ・スター 【モラン『スター』】 時代と共に変わり、新しく現れる…

自分探しの旅の意味となる人間の成長と近代/未開社会における成長の境界線の有無と確立した自我の探求 ~哲学問題としての自我の探究と消費社会の中でパッケージ化された商品としての自分探しの旅

人間の成長と近代/未開社会の成長の境界線と自我の探求と自分探し ~自分探しでカリスマ(暗示者)を求めてるのが群衆状態? 人間の成長と自我の確立 【ウィトゲンシュタイン全集『哲学探求』】 未開社会の成長と通過儀礼 【ヘネップ『通過儀礼』】 近代社会と…

大衆と群衆の違いと類似の8つの特徴一応まとめ 〜具体的な人間ではなく社会的現象かつ概念であり、集団であることから個々人へと影響し個人を失わせる

大衆と群衆の違いはどのあたりにあるのだろうか 〜似てるようで違うような… 1.具体的な人間を指すものではない。 【柄谷行人『探究』】 2.社会的な現象である。 【デュルケーム『社会学的方法の基準』】 3.社会的な現象を規定する概念である。 【ドゥルーズ/…

『デビルマン』(漫画版ラスト/永井豪)に見る人々の群衆化の例 〜没個性・感染・暗示と宣伝/デマの表現から見られる美樹の死と虐殺…漫画の中の描写は現実と異なるか

『デビルマン』と群衆の表現 『デビルマン』に描かれる恐慌状態 【永井豪『デビルマン』】 『デビルマン』のあらすじ/概要 恐慌状態のセリフ 群衆の否定的な面を凝縮した表現 【オルポート『デマの心理学』】 【ル・ボン『群衆心理』】 宣伝とデマ 【レーニ…

コロナウイルスとは我々を群衆と化し世界の歴史を変える要因となるのだろうか ~自然/社会的な国家の大事件と群衆による歴史的変化

コロナウイルスという国家の大事件と、群衆化とその先 〜私たちは今、群衆と化しているのだろうか? 国家の大事件と群衆 【ル・ボン『群衆心理』】 社会的な大事変と、自然的な大事変 自然的大事変によって変わる社会 【アタリ『1492 西欧文明の世界支配』】…

人が集まる群衆と群衆化される事によって群れる人に起こる群集心理への変化 ~具体的に集まった人々の集団とは異なる、群集心理を持つ現象へと変貌した我を忘れた群れる人【ル・ボン『群衆心理』】 

人々の集まりとしての群衆と、群衆化することにより変化する群衆心理 ~人が直接集まってなくても群衆なの?群衆の問題は人が群れ集まることよりも、それにより変化する心理が問題だ、ということらしい 群衆とは具体的に集まった人々のことだろうか? 【オル…

消費者ゆえの群衆化:群衆操作の手段と広告/宣伝のやり方の類似 ~群衆の説得方法[断言・反復・感染]のCM演出技術への応用【ボードリヤール,ル・ボン『群衆心理』】

群衆の特徴や手段と、消費経済における広告/宣伝 ~私たちは消費者だから群衆になっちゃうの!? 消費者としての群衆 群衆の特徴 〜自己喪失・感染・暗示 【ル・ボン『群衆心理』】 群衆の説得方法 〜断言・反復・感染 政治と群衆的手段 【大塚英志『戦後民…

宣伝/広告の政治的機能と消費社会における群衆 ~溢れた商品の宣伝による広告的イメージ化によって誘惑される群衆と、同じ方法による人間のイメージ化による政治利用

宣伝/広告の政治的機能と消費社会 ~なんで私たちは群衆になってしまうのだろう…消費者となることで群衆となる。 前近代的群衆と近代的大衆と、現代 【ル・ボン『群衆心理』/オルテガ『大衆の反逆』】 農業から生産、そして消費の経済システムへ 【ダグラス…

群衆と政治と文化:現代における演出化された群衆と政治利用 ~スポーツ観戦やライブにおける熱狂と演出された群衆の政治への応用の危険性

群衆と政治と文化 〜群衆ってどこにいるの? 群衆は政治的に問題とされ、文化的に演出されているのだろうか? 群衆と現代 〜共同体的現象と似ているなら、なぜ現代に問題として現れるか? 【ル・ボン『群衆心理』】 【オルテガ『大衆の反逆』】 日常的に出く…

群衆の特徴と共同体的特徴の類似の可能性 ~近代的現象としての大衆と異なる共同体的とも思える文明の段階を落とすという群衆

群衆の特徴と共同体的特徴の類似の可能性 〜群衆って村人みたいなもん? これらは似ているのだろうか… 近代的現象としての大衆と、共同体的とも思える群衆 【オルテガ『大衆の反逆』】 【アダム・スミス『国富論』】 群衆の特徴と共同体的日本社会の特徴の類…

人々の群衆化の問題と対策という難問 ~集団の流れに身を任せることにより我を忘れることから逃れ自分の身を守ることは可能か【ル・ボン『群衆心理』】 

群衆という問題と対処策の難問 〜これは解決出来るような問題なのだろうか 群衆の特徴 【ル・ボン『群衆心理』】 群衆化の問題 群衆に対置されるものはあるか 〜大衆における貴族/エリートに類するもの 【オルテガ『大衆の反逆』】 対処策なき難問か? 【デ…

集団と異なる群衆の特徴である我を忘れて集団への埋没による個人の喪失 ~人の集まりを超えた群衆の3つの特徴【ル・ボン『群衆心理』】 

集団と異なる、群衆の特徴 〜個々人は群衆と化すことにより、個人ではなくなる 人の集まりではない、群衆としての特徴 【ル・ボン『群衆心理』】 群衆の3つの特徴 集団に埋没する個人 前回のお話 https://www.waka-rukana.com/entry/2020/03/31/170014 集団…

フランス革命を起こす原動力となった群衆の歴史的意義とは ~意図しない歴史の変化の原因となった群衆の研究や分析の要求と必要性【ル・ボン『群衆心理』】

群衆の持つ歴史的意義 〜革命のきっかけとその世界史的意義 歴史的現象としての群衆 【ル・ボン『群衆心理』】 【オルテガ『大衆の反逆』】 フランス革命と群衆 【池田理代子『ベルサイユのばら』】 【ルフェーヴル『革命的群衆』『1789ーフランス革命序論』…

人間の群れとしての大衆や群衆と、ただ集まるだけでなく社会現象へと変化する転換点 ~人が集まるだけでなくお互い無関係で個人が喪失され我を忘れる社会的集合

人々の群れと大衆と群衆 〜集まるだけでは大衆でも群衆でもないらしい 大衆と社会システムの変化 【ル・ボン『群衆心理』】 【群衆心理 まんが版】 お互いを確認できる人々の集まり=群衆ではない コミケやライブは群衆か? 具体的に集まった人々の群れとして…

大衆と群衆、その話はじめ:有象無象の人の群れに対する二つの社会分析 ~オルテガとル・ボンの社会現象に対する古典的理解【オルテガ『大衆の反逆』ル・ボン『群衆心理』】 

大衆と群衆 〜これらは違う考え方らしい 生活様式の変化と大衆 【オルテガ『大衆の反逆』】 【テュルゴー『富に関する省察』】 有象無象の人の群れ、大衆 【ドーア『学歴社会 新しい文明病』】 大衆以前の人の群れ、群衆 【ル・ボン『群衆心理』】 前回のお…

能力と質の担保とフォロー体制:ネット世界の事務所や編集者の可能性と必要性 ~ネットという開拓地の将来の飽和状態と競争から起こりえる質の担保とトラブルからの自衛

質の担保とフォローの必要性 〜ネット世界の事務所や編集者の可能性と必要性 送り手と受け手のバランス 〜空白の余地と飽和状態 質の担保と飽和状態 〜競争の発生 【吉本隆明『情況としての画像』】 質の担保とそのフォロー 〜事務所や編集者 【松岡正剛『知…

小さな新しい自由で秩序がない無秩序状態の世界と、大きく古い既成の安寧秩序の世界。または文化における中心と周縁理論 ~トリックスター/道化師による世代交代と定着化の延々と続く繰り返し【山口昌男『道化の民俗学』『文化と両義性』】

新しい小さな自由=無秩序な世界と、旧い大きな既成秩序の世界 〜新しい世界から旧い世界の世代交代ってことでしょうか。でもまた新たな世界がせまる… 新しい世界と自由と実力 自由と無秩序 問わぬ参入者と、模索する無茶 小さな無秩序な世界と、大きな秩序あ…

新世界での新しいやり方ゆえの自由と、その仕事に必要な能力が高いための素地となる他分野での経験や教養と、能力の限界ゆえの重圧 〜先行者利益とは無関係な新世界の代わりに何も決まっておらず自分たちですべて考えて行動していかなければならない重圧

新しい世界と自由と重圧 〜誰もいないがなにも決まっておらず、自らでやり方を作っていく自由と重圧 新しい世界 〜誰もいないがなにも決まっていない 自分たちで考える必要のある、新しいやり方 【萩本欽一『なんでそーなるの!』】 【萩本欽一『「笑」ほど…

新しい分野の新しい世代による自分の世界 ~先行世代がいないことによって主導権を握ることが可能で優越感に浸ることも出来るファン層と支持される表現者

素人の時代の出演者と視聴者 〜新しい分野の新しい世代による自分たちの世界と、先行世代がいないことによって偉くなれる? 新しい世代とその住人 視聴者(ファン)としての新しい世界 ファン層の優越化 【吉本隆明『全マンガ論』】 【呉智英『現代マンガの全…

芸人の舞台からテレビへの移動と、今新しいネットへの移動から旧世界の状態への回帰の可能性 ~新天地への開拓者たちと成功者、成長の期待と飽和状態、熾烈な競争とプロの世界により帰結する旧態依然の実力者の世界への決着

テレビからネット/YouTubeへの変化と回帰的推移の可能性 〜素人と玄人、もしくは空白の余地と飽和状態の熾烈な競争 テレビの素人の時代とネットの素人の時代(前回のお話) 【吉本隆明『情況としての画像』】 敷居の低いネット世界 プロフェッショナルの参入 …

テレビとネットとYouTube:舞台芸人からテレビ芸人、YouTuber芸人へ 〜素人から大御所へと実力を身につけたかつての若者たちと新しい今の若者、更新されていく芸道の基準と旧世界の実力者の壁

テレビとネットとYouTube 〜素人の築いた圧倒的な実力のTV世界=芸の本道と、新たな素人の場たるYouTuber。もしくは古い素人の時代と、新しい素人の時代 大御所となった、素人と呼ばれたかつての若者たち 【吉本隆明『情況としての画像』】 虚名ではなく、確…

TVと80年代と素人の時代と新しいお笑い芸人/タレントの登場 〜街のあんちゃん(とんねるず、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、ヒロミ、森脇健児…:普通の人)がメディア(TV)に出るようになった【吉本隆明『情況としての画像』】

吉本隆明と80年代のTVと素人の時代 大衆の併走者としての吉本隆明 【吉本隆明『マチウ書試論・転向論』】 80年代と素人の時代 〜修得に長年かかる神技の芸と、いきなり出来る素人の芸 【吉本隆明『情況としての画像』】 【吉本隆明『ハイ・イメージ論』】 【…

日本における知的エリート/知識人の宿命となる大衆との思想の乖離とは ~日本的大衆の土着的態度と外来思想による主導権争いの末路【吉本隆明『マチウ書試論・転向論』】

大衆(生活者?)とかけ離れた思想 〜頭でっかちでは困ります、ってことでしょうか。 自立的な思想と組織化された思想 転向した人と転向しなかった人 【吉本隆明『マチウ書試論・転向論』】 生活者(大衆)からかけ離れた見識と判断 【踊る大捜査線】 大衆にすり…

大衆(この場合庶民か?)生活と貴族階級の生活の齟齬の社会問題 ~平均的大衆/庶民生活の理解に苦しむ階級的貴族が持つ社会的地位の責任ある判断とズレ

大衆(この場合庶民か?)生活と階級的貴族生活 〜あまり平均的な生活を知らない人が決定権を持つ地位に座ることも問題があるかもしれない 大衆から逃れた、階級的貴族の生活 【村上篤直『評伝 小室直樹』】 階級的貴族二世と実利生活 【J.S.ミル『ミル自伝』…

マスメディアの機能としての人々や国民の統合 〜マスメディアは知らない人同士を結びつけ統合し、拒絶すれば連帯することが出来ず孤立化しアノミーとなる

マスメディアの機能としての人々や国民の統合 〜メディアは見知らぬ人々をまとめあげ、もし拒絶したら孤立する? マスメディアと大衆化 メディアから逃れることと集合表象 【デュルケーム『宗教生活の原初形態』『自殺論』】 マスメディアと話題のタネ 【宮…

逃れられないマスメディアの影響力と広い範囲に呑み込まれ大衆と化す個人の運命 ~情報を伝えるマスメディアの機能と大衆化され規定されてしまう人間

大衆(マス)メディアとしての世界 〜逃れえぬものとしてのマスメディア 広がる世界と知らない情報と伝えるメディアと大衆 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆状況(=メディア影響下)から逃れることの困難 【カプフェレ『うわさ』】 マスメディアの良いところ マ…

広い世界へと繋ぐ情報化社会と大衆と大衆社会の中に生きる私たち ~世界が広がることによって必要不可欠となったマスメディアにより大衆化される大勢の人々とその中の一人の個人としての〝私〟

世界の広がりと情報化社会と大衆 〜広がった世界と情報化社会の中の大衆と〝私〟 マスメディア・マスコミュニケーションの中で生きる私たち 【マクルーハン『メディア論』】 大衆として規定されていく私たち 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆と大衆以外への…

庶民から大衆への変化と情報化社会 〜自律した生活者とは異なるメディア空間に漂い情報に流されていく大衆への庶民の変貌と転向

庶民から大衆への変化と情報社会 〜メディアが当たり前になって庶民は大衆になった? 【100分de名著 オルテガ『大衆の反逆』】 大衆の原像=自足自律した生活様式=庶民? 庶民の転向と情報化社会 【柄谷行人『ダイアローグ』】 大衆と情報化社会 【オルテガ『…

大衆とエリート/貴族(選ばれた少数者)としての普通の人々たる庶民 ~自律的に自分たちの生活を維持し、責任を課す生き方をしながら社会を支えた戦後の庶民労働者とは

大衆と選ばれた少数者と普通の人々 〜私たちの生活を支えるのは、選ばれた少数者としての普通の人々であるかもしれない 【オルテガ『大衆の反逆』】 大衆と普通の人 選ばれた少数者(貴族/エリート)としての普通の人 【100de名著 オルテガ『大衆の反逆』】 戦…