日々是〆〆吟味

自分で考えていくための参考となるお話や本の紹介を目指しています。一番悩んだのは10歳過ぎだったので、可能な限りお子さんでもわかるように優しく書いていきたいですね。

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

頂点の時代という歴史的段階によって生み出される大衆 ~絶大で強力な力を持ちながら制御する力が及ばず持て余す不安と戸惑い【オルテガ『大衆の反逆』】

大衆の生まれた頂点の時代 〜強大な力と戸惑い 頂点の時代と不安 【オルテガ『大衆の反逆』】 強大な力とその制御 近代社会と合理性 【プラトン『国家』】 【オーウェル『一九八四年』】 前回のお話 Loading... 大衆の生まれた頂点の時代 〜強大な力と戸惑い…

科学者(専門家)の細分化された専門領域の苦悩と皮肉 〜19世紀までの認識としてたこつぼ化した科学者とは何かという問題

科学者(専門家)の苦悩と皮肉 〜19世紀までの認識 ミミズの頭と専門家 【ニーチェ『ツァラトストラかく語りき』】 生涯を賭けた結果と、他の可能性 【小林秀雄初期文芸論集】 【ヘーゲル『精神現象学』】 科学者自身の自己認識 【エンゲルス『反デューリング…

ドロア (以 1928- ) 本【著作(翻訳)ブックリスト一覧/リンク(Amazon)】

イェヘッケル・ドロア (Dror, Yehezkel) イェヘッケル・ドロア (Dror, Yehezkel) ドロア著作リンク一覧 ドロア著作一覧 ドロア著作リンク一覧 政策科学のデザイン (宮川公男 訳. 丸善, 1975① ②) 狂気の国家 (奥村房夫 [ほか]訳. 早稲田大学出版部, 1982)…

専門家とは大衆の特徴と一致した存在であり、専門外の仕事については無知でありながら専門分野の態度のまま発言し判断してしまう ~不断の努力と訓練によって鍛えた専門家も大衆と化してしまう捻れ【オルテガ『大衆の反逆』】

大衆と専門家 〜専門家は非専門領域のおいても専門家的態度をとり、大衆の典型と化す 【オルテガ『大衆の反逆』】 専門家と訓練 専門家の非専門領域での大衆的態度 逸脱した態度を避ける術 【吉本隆明,糸井重里『悪人正機』】 大衆と選ばれる者 前回のお話 L…

大衆と慢心しきったおぼっちゃんと地方のお殿様と政治家 〜慢心する世襲議員と自らに多くを課すエリートの周流【柄谷行人『政治と思想』オルテガ『大衆の反逆』 】

慢心しきったおぼっちゃんとしての大衆と、地方のお殿様としての政治家 〜世襲と慢心 お殿様としての現代政治家 〜柄谷行人の意見 おぼっちゃんとお殿様と政治 〜慢心はあるかないか 気になったら読んで欲しい本 柄谷行人『政治と思想』 ミヘルス『政党政治…

幼児期の特徴である幼児的万能感を持つ大衆による幼児的支配 ~大衆は近代社会の支配者だが、その特徴の一つは子供のようなものであり、結果世界は子供が支配しているようなものになる【オルテガ『大衆の反逆』 】

大衆と幼児的支配 〜あたかも子供が支配しているようだ、ということらしい 子供らしい特徴としての大衆 大人であっても子供らしい特徴のままの大衆 幼児支配的な大衆支配 気になったら読んで欲しい本 オルテガ『大衆の反逆』 前回のお話 https://www.waka-ru…

目の前の世界/社会を当たり前とみなし、大衆が恩恵を享受する意味の問題点 〜世界/社会の秩序とは不断の努力により維持されるも、そのための労力を大多数を占める大衆は支払わない【オルテガ『大衆の反逆』 】

当たり前の世界/社会と、食い尽くす大衆 〜世界/社会の維持に労力を払わない 当たり前のものとしての世界/社会 不断の努力による建設と維持 目に見えない社会の背景と、享受するだけの大衆 気になったら読んで欲しい本 オルテガ『大衆の反逆』 前回のお話 ht…

指導者の条件や意味とは関係なく、自分に似た人であるがゆえに選ばれる大衆の代表としての指導者 ~選ばれた少数者(貴族/エリート)としてではなく大衆のまま自らに多くを課さない問題ある指導者【オルテガ『大衆の反逆』 】

大衆と選ばれる者 〜私たち、という理由で選ばれる自らに多くを課さない指導者 選ばれた少数者 〜貴族・エリート 私たち、という大衆 自らに自閉する大衆の思想 選ばれた大衆人 〜自らに多くを課さない指導者 気になったら読んで欲しい本 オルテガ『大衆の反…

エイコフ (1919-2009) 本【著作(翻訳)ブックリスト一覧/リンク(Amazon)】

ラッセル・リンカーン.エイコフ(Ackoff, Russell Lincoln) ラッセル・リンカーン.エイコフ(Ackoff, Russell Lincoln) エイコフ著作リンク一覧 エイコフ著作一覧 エイコフ著作リンク一覧 オペレーションズ・リサーチ入門 上巻 (チャーチマン, アーノフ共…

大衆と対置される、優れた少数者としての偉い人が自らに課す義務と責任の要求 〜優秀な表現者の仕事や自己研磨と怠惰な自分のままプロに並びたがる新人/素人【オルテガ『大衆の反逆』 】

表現者における少数者と大衆の対比例 〜人目につく表現者と見えぬ人々 知らない世界と偉い人 熟知した世界と偉い人 偉い人の持つ明確な高水準と自らへの要求 目につかぬ世界で重要な席に座っている人の可能性 少数者と大衆の関係 気になったら読んで欲しい本…

社会に大衆が溢れ、優秀な人が少数者として埋没する近代という時代 〜自らに責務を負わないし責任感がない大勢の人々の登場【オルテガ『大衆の反逆』】

大衆という問題のはじまり 〜オルテガ『大衆の反逆』話始め 近代的現象としてのアノミーと大衆 〜都市への大移動の結果 オルテガの『大衆の反逆』 大衆という問題 〜自らに責務を持たない大勢の人々 気になったら読んで欲しい本 オルテガ『大衆の反逆』 デュ…

近代社会の歴史的変遷の結果として日常的出来事と化すアノミーという社会現象 〜転校や転勤・異動という社会の変化という例

アノミーと現代社会 〜これが我々の生きる世界? 転校や転勤・異動という社会的変化 日常的に起こりえるアノミー? 歴史的変遷の帰結としての近代社会とアノミー 気になったら読んで欲しい本 デュルケーム『自殺論』 作田啓一『価値の社会学』 前回のお話 ht…

アノミーとデュルケームの『自殺論』の簡単な要約/まとめ 〜個人の立場の変化で集合表象との不一致が起こり、孤立、混乱、無規範へと至る…

アノミーとはなんだろう 〜変化、孤立、混乱、無規範… 社会学の建設者 デュルケーム 自殺の統計分析『自殺論』 アノミー型自殺とその要因 アノミーへの対策 気になったら読んで欲しい本 デュルケーム『自殺論』 デュルケーム『社会分業論』 前回のお話 Loadi…

都市の変化(都市計画や再開発)により失われる記憶の風景とアノミーの影響関係 ~街=都市の建物や風景もメディアと同じように常に変化していく

都市の変化とアノミー 〜メディアも街も、絶え間なく変わっていく…. 集合表象とアノミー 変化し続けるメディア環境 変化し姿を変えていく街(=都市) 気になったら読んで欲しい本 パーク『実験室としての都市』 パーク他『都市』 マクルーハン『グーテンベルク…

アンゾフ(露/米 1918-2002 ) 本【著作(翻訳)ブックリスト一覧/リンク(Amazon)】

H.イゴール・アンゾフ (Ansoff, H. Igor ) H.イゴール・アンゾフ (Ansoff, H. Igor ) アンゾフ著作リンク一覧 アンゾフ著作一覧 Wikipedia アンゾフ著作リンク一覧 企業戦略論 (広田寿亮 訳. 産業能率短期大学出版部, 1969 ① ②) 変動に挑戦する経営 (日本…

テクノロジーとメディアの発展による、集合表象の変化とアノミー ~近代社会の意味する複雑さにより必要不可欠となる遠い地の物と情報

メディアの発展と集合表象の変化 〜都市の大衆は間断なき集合表象の変化にさらされている? 都市的大衆のアノミー化 交通と通信の、テクノロジーの発展 必要なものと化す、遠い地の情報 圧倒的な情報量と間断なき変化 メディアによる集合表象の安定と変動 〜…

都市と大衆とメディアと集合表象 ~都市に住むことによりメディアの変化に常にさらされアノミー/社会的混乱に陥る近代人としての大衆

都市と大衆と集合表象とメディア 〜大衆社会の問題の前置き 都市定住の大衆 集合表象の不一致としてのアノミー 〜共同体から都市へ 集合表象とメディア 共通する社会のメカニズム 気になったら読んで欲しい本 デュルケーム『宗教生活の原初形態』 デュルケー…

近代的現象としての大衆と人間の社会と精神 〜フロイトによる幼児期の影響とデュルケームのアノミーから考えてみる大衆

大衆と人間の精神と社会 近代的現象としての大衆 人間の精神と社会 フロイトやデュルケームから考えててみる大衆 気になったら読んで欲しい本 フロイト『精神分析学入門』 デュルケーム『宗教生活の原初形態』 デュルケーム『分類の未開形態』 デュルケーム…

大衆と庶民の違いと意味:都市部に暮らす社会生活/昔ながらの生活様式の維持 〜共同体をひくか、根無し草の都市民か、の普通の人々

大衆と庶民 普通の人々と特別な人々 一定した生活様式としての庶民 歴史的現象としての大衆 気になったら読んで欲しい本 『柳田國男全集』 『吉本隆明全集』 オルテガ『大衆の反逆』 前回のお話 Loading... 関係するまとめはこちらになります。 www.waka-ruk…

価値観の違いすぎる変化を要求する田舎から都市への近代的大移動 〜引き剥がされる生まれ故郷の価値観と適応を迫られる新しい社会の価値観

田舎/共同体から都市/社会への移動と価値観の変化 生まれ持った環境の価値観と人間の精神 生まれ故郷の価値観と、新しい都市の価値観 引き剥がされる生得環境的価値観 気になったら読んで欲しい本 ウィリアムズ『田舎と都市』 フロイト『精神分析学入門』 ロ…

スタイナー(1931- ) 本【著作(翻訳)ブックリスト一覧/リンク(Amazon)】

ガーリー・A.スタイナー(Steiner, Gary Albert ) ガーリー・A.スタイナー(Steiner, Gary Albert ) スタイナー著作リンク一覧 スタイナー著作一覧 スタイナー著作リンク一覧 行動科学事典 (B.ベレルソン共著, 南博, 社会行動研究所 訳. 誠信書房, 1966) 行…

田舎から都市への近代的大移動と結果としての自由と犯罪 ~新しい時代と新しい生活様式の副産物

近代的大移動と近代社会 〜もしくは自由と犯罪 民族大移動とヨーロッパの誕生 生産様式の変化と田舎から都市への大移動 〜世界中で共同体から社会に変わる 自由と欲望と犯罪 気になったら読んで欲しい本 デュルケーム『社会学講義』 デュルケーム『社会分業…

歴史的変遷による社会・政治・経済システムの変化と人類の移動による近代化 〜土地から生産へと経済の在り方が変わり、共同体から社会へと社会の在り方変わった

近代化と人の大移動 〜土地から生産へと変わり、共同体から社会に変わった 歴史の推移と思想の誕生 人々の移動という大変化 気になったら読んで欲しい本 新睦人他『社会学のあゆみ』(1,2,新) 前回のお話 Loading... 近代化と人の大移動 〜土地から生産へと変…

『無限のリヴァイアス』における指導者/リーダー( 尾瀬イクミ)の影で周囲を操ろうとする参謀/コバンザメ権力者(シュタイン・ヘイガー) 〜自分の代わりとなる権力者の陰に隠れて権力をふるう小物=虎の威を借る狐【『無限のリヴァイアス』ネタバレ考察】

『無限のリヴァイアス』における末端的権力使用者の例 事件の発端と推移 代表者と参謀の権力 気になったら触れて欲しい作品/本 『無限のリヴァイアス』 ヴェルヌ『十五少年漂流記』 ゴールディン『蝿の王』 有賀弘,阿部斉,斎藤真『政治』 前回のお話 https:/…

権力の腐敗と権力者に媚びる小物の権力行使 ~出世の階段として権力者に近づき、虎の威を借る狐として権力の濫用をすることによって権力は腐敗する

権力への所属と末端的腐敗の原因 〜権力者にぶら下がる小物、という権力腐敗の構図 自己拡張としての所属 権力による自己拡張 代理的権力の行使という名目の、自己利益のための権力行使 〜すなわち権力の腐敗 権力の刷新 気になったら読んで欲しい本 『三国…

何者でもない自分の存在価値を高めるための思想的所属の欺瞞 〜二流論者(偽物)の出世の階段/梯子としての思想(保守/左翼)の意味や特徴と、本来占められるべき地位に偽物が居座る問題

二流以下における思想的所属の価値 思想的立場の違いによる嫌悪感 出世の階段としての思想的グループ 小さな者を大きく見せるカラクリとしての所属 本来占められるべきでない人々によって占められた、責任ある場所 気になったら読んで欲しい本 立花隆,佐藤優…