考えが先か、行動することか先か 〜炒飯作るぞ! でも…
考えることと順序
帰り道の道順を目的に沿って決めていくことは考えていることになるかもしれません。
さらにお店で材料を買い、さあ作ってみようかな、と台所に立ちました。とりあえずエプロンでも巻いて、まな板でも出しましょう。そして包丁でも握れば態勢としては万全です。なにも炒飯と限りません。この態勢からなんだって作れるぞ、とまなじりを決してみたくなります。でも今日は炒飯を作りましょうね。
冷蔵庫を開けると残りのお冷やご飯を取り出しました。スーパーの袋からはたまたま安かったので買ってきた玉ねぎとにんじんを取りだします。そうそう、ハムとネギも家にありましたね。冷蔵庫を開けるとたまごがあることにも気づきます。これも炒飯に入れてしまいましょうか。
手順に従って動くことと考えること
このあたりは手順に従って動いた結果、気づいたことをその度に動いていることになります。その一つ一つについて考えているのかは、ちょっと疑問ですね。どちらかというと動いた時に気づいたことへと身体が反応しているような気もします。
ですがこれから炒飯を作ると決めて、そのために必要な材料と買わなくてはいけない食材を選んでいるのは一つの手順を自分で決めているわけで、やっぱり考えていることになるかもしれません。けれどもそれを実際に行うことはあまり考えていることとは関係ありませんね。そうではなく、考えて出された結果を実際に動いて行動しているわけです。
となると、まず考えがあって次に行動があることになります。
行動してから考えること
逆は可能でしょうか。
たとえば今の場合、なにも考えずにスーパーに行って玉ねぎとにんじんを買ってくるわけです。そんなこと当たり前にありそうです。
でも玉ねぎとにんじんを買っても炒飯を作るとは限らないかもしれません。だってカレーを食べたくなるかもしれない。となると同じ行動をしていても、最初に考えがある場合とない場合では結果が変わってきますね。ただ単にスーパーで玉ねぎとにんじんを買ってきても炒飯は作らないわけです。まず炒飯を作ろうと思ってスーパーに行ったから玉ねぎとにんじんは炒飯の材料になるわけです。
ですが炒飯を作ろうと思っていたのに、玉ねぎとにんじんが安かったもんだから作るものをカレーに変えることもあります。その時はお冷やご飯はレンジでチンにして、ハムやネギのことは忘れることでしょう。ここでは決めたことが変更されているわけですが、こうした変更も考えることの一環かもしれません。特にお冷やご飯の使い方が変わってしまっていますが、しかしもとにあるお冷やご飯は変わらないわけです。
そこにあるものは同じなのに、それをどうしようかな、と考えているこちらの都合で扱われ方が変わっていて、極端な言い方をすれば意味が変わってしまったことになります。
次の日の内容
原因と結果と意味 ~将来はわからない。未来の可能性と現在の選択と起こったことの必然性【おもしろい哲学】 - 日々是〆〆吟味
前の日の内容
思い浮かべることと、考えることの違いとは 〜物事を深く考えるための最初の一歩【おもしろい哲学】 - 日々是〆〆吟味
お話その2(No.0002)